映画「ある男」を観て
お店のロフトにあがると、映画のパンフレットがたくさんあります。そう、私は何かを鑑賞することが好きです。これからは、最近見た映画などを、たまに紹介していきたいと思います。今日取り上げるのは「ある男」という作品です。
まずはあらすじを紹介。
一人の弁護士が、女からこんな相談を受けた。
『女は「ある男」と再婚した。女の連れ子と新たに生まれた子と4人で幸せな生活を送っていたが、夫である「ある男」が不慮の事故で亡くなった。
長年疎遠になっていた亡き夫の兄が葬儀に来た。そして衝撃の事実が告げられた。
「あれっ? この人は、私の弟ではない。知らない人だ」。
女は戸惑う。愛した夫は、名前のわからない、全くの別人だった。
自分の夫として生きた「ある男」は一体誰だったのか?
なぜ、別人として生きていたのか?
戸籍という個人IDを書き換えるのは犯罪だ。しかし、善良で家族思いであったはずの夫が、戸籍偽装をしていた。
あなたは誰だったの? そして何故そんなことをしたの?
女と弁護士はやがて、その真相に近づいていきます。』
人は自分が置かれている境遇から抜け出したい、そして違う人生を始めたいと思うことがあると思います。
戸籍偽装は極端な例ですが、例えば酷い差別や扱いを受け続けていた人が、「もう、ひっそりと生きたいんだ」と考えるのは、無理からぬことと私は思います。
女は葛藤します。夫を愛していたが、その人は過去を詐称していた。その人の過去を知っても愛し続けられるのか。
人の言葉や態度は、誰と話しているか、どのような状況で話しているかで、変わります。確かなことは、どんなときでも「本物の自分」がそこにいるということです。
物語の最後、女は、彼と一緒に暮らした日々の意味を大切にしようと心に決めます。
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