上手に遊ぶ
850年前に書かれた『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』という歌謡集にこんな一節があります。
遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん
遊ぶ子供の声聞けば わが身さへこそ揺るがるれ
現代語にするとこんな意味でしょう。
そうか 私たちは遊びたくて 生まれてきたんだ。
ふざけたり イタズラするのが楽しくて 生まれてきたんだ。
遊ぶ子どもの楽しそうな笑い声を聞くと 私の体まで嬉しくて動き出すよ
さて趣味は、ざっくり分類すれば、体を使うものと頭を使うものに分けられると思います。
私は頭を使う趣味が好きです。一番の趣味は切り絵ですね。お店の定休日はもっぱら紙を切っています。「お金をあまり使わない趣味を」と思っています。良い紙や良い道具をお持ちの方もたくさんいらっしゃると思いますが、私は、極力お金をかけずに作品を作ることを楽しんでいます。頭を使って工夫して、使用する紙には、使い古しのカレンダーや余った障子紙、包装紙などもよく使います。
『梁塵秘抄』の歌謡集の一節にあるように、日本人は遊び上手だと思います。歳をとるにつれ、仕事ができる人より、遊び上手の人に魅力を感じるようになりました。
今日の切り絵は、古い日本の書物に敬意を払い「古事記」です。
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