水戸黄門について
数日前、茨城県の水戸市に行きました。
水戸といえば、水戸黄門です。1969年にテレビ放送が始まり、長い間、高視聴率を誇りました。
この番組を見ていたのは、私より上の世代が、圧倒的に多かったと思います。
長い間、放送されていて、視聴率が高かったということは、何らかの魅力があったということです。
魅力の一つは、ストーリーが単純明快で解りやすいということです。よくあるパターンはこうです。
水戸黄門一行が、通りがかりに町の娘の危ないところを助ける。その娘の家に滞在しているうちに、やがて、役人や大商人の悪事に気が付く。そしてお決まりの、チャンバラシーンを経て、例の「この印篭が目に入らぬか」という決め台詞が出る。
同じパターンの繰り返しです。先が予想できて、最後まで安心して見ていられます。悪事を働く大商人や役人などは、それと解るような人相で、いつも「お主も悪よの~」とか言います。チャンバラシーンも概ね平和的で、死人が出ることはまずありません。
もう一つの魅力は、気持ち良いくらいの、徹底した勧善懲悪です。「そんなに世の中は甘くないよ」というくらいのハッピーエンドを毎回、見ることができます。悪代官は必ず、罰せられます。そして必ず正直者は救われます。ファンタジーです。
水戸の街に立ち、「ここには黄門の心意気が、今でも漂っているのかなあ」と思いました。
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