タラバガニ
昨日(6/20)の午後、店番をしていたら、タラバガニが届きました。長男夫婦が、北海道に新婚旅行に出かけていて、購入した現地のお店からわざわざ送ってくれたのです。今日の写真です。あれっ、左上に「撮影禁止」の文字が。まあいいか。いずれにしても貴重で高価な逸品をありがとう! 嬉しいです。
立派なタラバガニをしげしげと眺めていたら、タラバガニの「タラバ」とは何だろうと思いました。調べたら、「タラ」でした。昔の漁師さんたちが、タラの漁場で「タラ」を獲っていたら、網に何匹も大きなカニが引っ掛かっていました。つまり「タラバ」とは「鱈場」のことです。だからタラバガニです。
タラバガニは「カニ」と名がついていますが、実はカニではありません。姿はカニですが、ヤドカリの仲間です。カニの足は、ハサミも含めて左右に五対ありますが、ヤドカリの足は四対しかないのです。ケガニやズワイガニの足に比べると、タラバガニの足は一対少ないことに気付きます。何だか損している気分になりそうですが、ケガニより体が大きいです。そう考えると得している気分になります。
私は、タラバガニと聞くと昭和初期の小林多喜二(1903年~1933年)の小説「蟹工船」(1929年発行)を思い出します。オホーツク海が舞台で、タラバガニを獲り、船上で缶詰に加工する労働者の辛い日々が描かれています。小林多喜二は、この小説の内容のとおり、労働者の過酷な環境を描くことで、権力と戦う思想を最後まで捨てなかった象徴的存在です。小説「蟹工船」には、次の好きな一節があります。
『闇があるから光がある。そして闇から出てきた人こそ、一番ほんとうに光の有難さが分かるんだ』
誰でも、いつの時代でも、辛い現実を、人間は抱えることがあります。しかし「闇があるからこそ光があるということを心に留めて、希望や幸福という光に向かって自分を信じて歩み続けていこう」と訴えかけてきます。
#タラバガニ#カニ#ヤドカリ#贈物#小林多喜二#蟹工船#おうちカフェさんちゃん#おうちカフェ#小さいカフェ#柏市
0コメント