カタバミについて
最近、カタバミがクローバーと違う種類の植物だと知りました。驚きでした。「全部、クローバーだ」とこの歳まで思っていました。情けない。ということは、私の子どもの頃の「四つ葉のクローバー探し」は、実はかなりの確率で「四つ葉のカタバミ探し」をしていたことになります。なんかショックです。人生には知らないままで終わってもよいことが沢山あると思いますが、これもその一つかなと思いました。
そもそも、クローバーとカタバミが違うことを、一体、何パーセントの人が知っているのでしょう?
○ クローバーは、葉の形が丸く、白い花を咲かせる、マメ亜科の多年草。
○ カタバミは、葉がハート型で黄色の花を咲かせる、カタバミ科の多年草。
でも「クローバーとカタバミは、形が似ているだけで、違う種類の植物だ」と言われても、簡単に信じることができる人は少ないと思います。そして「世間には、カタバミをクローバーと勘違いしている人がいますが、間違わないように」と言われても、多くの人にとって、どうでもいいことかもしれません。
春になり、草むしりの機会が増えました。カタバミばかり抜いています。毎朝の犬の散歩でも見かけるのはカタバミばかりです。ウチの周辺は圧倒的にカタバミが多いようです。
ではカタバミは嫌われものなのか? いやいや、調べてみると、そうでもなさそうです。
カタバミは根絶が難しい草です。地下に太くて長い根を伸ばしています。根ごと掘り取るのは困難です。そして根さえ残れば、すぐに再生します。
日本においては、根絶が難しいという性質ゆえに、江戸時代に武家の家紋として人気を博しました。武家が一番恐れていたのは、お家の断絶です。カタバミを図案化した家紋は「片喰(かたばみ)紋」と呼ばれ、五大家紋の一つでした。
次に西洋においてです。ヨーロッパでは、キリストの復活祭の時期に「ハレルヤ」(キリスト教で「主をほめたたえよ」の意味)と唱える習慣があります。その時期にちょうど「カタバミ」の花が咲くことから、西洋では別名「ハレルヤ」という名が付けられています。キリストに由来のある喜ばしい日に咲くことから「カタバミ」には、「喜び」という花言葉があります。
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