白秋期を生きる!
最近、五木寛之さんの「白秋期」という本を読みました。
昨今、人生100年時代と言われ、それを生き抜くハウツー本が巷に溢れています。「貯えが大事」とか「備えが大事」とか耳にたこができるほど聞きますが、この本は、それとは一線を画す内容でした。
印象に残った部分を紹介します。
中国には、人生を4つの季節になぞり、「青春」「朱夏(しゅか)」「白秋(はくしゅう)」「玄冬(げんとう)」に分ける考え方があるそうです。
「青春」とはもちろん若い時期です。「朱夏」とは、社会に出て、働き、家庭を築き、子どもを育て、社会的貢献を果たす人生フル回転の時期です。これまで「人生の黄金期はここ」と言われていました。
そして次に来るのが、この本の主題、「白秋」です。五木寛之さんは「現代においては、この時期こそ黄金期だ」と主張します。白秋期になるまで、自分以外の者のために擦り減らして生きてきました。もちろん子育てや社会的義務や責任もありました。しかし、人生はそれが全てでいいのか。「朱夏」の後には、自分本位の季節を置いていいと五木さんは言います。縁あってこの世に生まれてきたのだから、自分の生命に感謝して、自分らしく生きるのだと言います。
白秋期は、社会的束縛から自由になれる季節です。50歳代後半から、60歳代、70歳代までがその季節だそうです。人生の収穫期(ハーベスト)だと書いてありました。
私にとって、まさに今です。メーテルリンクの「青い鳥」のように。「幸せはここに落ちているはず」と思いました。でもどこに? 心細く感じることは多いです。なぜだろう。それは未曾有の長寿時代ゆえの「地図のない明日への旅立ち」の季節だからでしょう。
でも、地図がなかったら自分で作ればいいのです。本当の自分を発見して、自由に生きていきたいのなら、自分の道標(みちしるべ)を作ればいいのです。
私の道標は以下のとおりかな。
まあ、あまり決めつけることはしないで、その都度その都度、加除訂正しながらやっていくつもりです。
○ 生活をコンパクトにする ○ 浪費をしない ○ この店こそ自分の方丈の空間と心得る
○ このブログを続ける ○ 仕事以外の人生の目的をさがす ○ 家族と友だちを大切にする
○ 楽しいと思うことの勉強をする ○ 本を読む ○ 映画を観る ○ よく寝て養生する
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