時間の認識
最近、気ぜわしく、少し落ち着こうと、頭の体操のつもりで、先日行われた大学入試・共通テスト(英語)の問題を解いてみました(変なの)。
ここでは600字程度の長文読解問題で出題された英文を、和訳、要約して紹介しようと思います。
『人間には時間を計る生物学メカニズムがないので、代わりに心のプロセスを利用する。心理的時間である。誰もが、様々な状況のなか、異なるように感じる。
こんな実験がある。参加者を2つに分け、片方のグループには、複雑な形のものを覚えるように指示をした。もう片方のグループには、シンプルな形のものを覚えるように指示をした。両グループは、同じ時間、覚える作業を行った。複雑な形を見た参加者は時間を長く感じ、シンプルな形を見た参加者は時間を短く感じた。この心理的プロセスを回顧的計時という。
次は展望的計時について。ある実験の結果から、難しい知的な活動を行う人は、時間を短く感じると判明した。そういった活動は、時間より仕事に焦点を当てる必要があるからだ。簡単な仕事を行った人は時間を長く感じた。そして何もしていない人が、時間を最も長く感じた。
次は感情の状態と時間経過の感覚について。例えば、コンサートに行くと、時間は瞬く間に過ぎる。楽しいからだ。退屈なときは逆のことが起きる。時間が過ぎるのがとても遅い。恐怖についても同じだ。不快な感情を覚えるとき、時の流れはとても遅い。
次は人生の段階と時間経過の感覚について。子どもたちは、常に新しい情報に触れ、新しい経験をするので、毎日が記憶に残る。回想すると長く感じる。また誕生日や旅行を待つとき、待ちきれず、時間はゆっくりと進む。一方、大人には未知の情報はほとんどなく、新しい経験も少ないので、毎日が記憶に残りにくい。転職や引越しなどの際は、変化が大きいので、子どもと同じように感じる。しかし一般的には、人は成熟するにつれ、時間は加速するように感じる。
上記のことは日常生活に役立つだろう。退屈の対処に有益だ。例えば、本を読むなどして、楽しい時間を作ると、退屈は和らぎ、時間が早く感じられるかもしれない。』
う~ん、この長文問題、どう思いましたか?
私は「時間の経過って確かにそうだよなあ」と読みながら思いました。
そして、精神の安定には、うってつけの文章だと思いました。
今日の切り絵は、不思議の国のアリスの時計です。
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