小さな椿
庭の椿が咲きました。今日の写真です。小さな椿ですが、「良く咲いてくれた」と思いながら、店の丸窓から愛でています。椿の花を見ていると、童謡詩人、金子みすゞ(1903年~1930年〈26歳で早逝〉)さんの詩を思い出します。彼女の詩『私と小鳥と鈴と』の中の一節、「みんなちがって、みんないい。」はあまりにも有名ですね。今回は金子みすゞさんの『郵便局の椿』を紹介します。
「郵便局の椿」
あかい椿が咲いていた、郵便局がなつかしい。
いつもすがって雲を見た、黒い御門がなつかしい。
ちいさな白い前かけに、赤い椿をひろっては、郵便さんに笑われた、いつかのあの日がなつかしい。
あかい椿は伐られたし、黒い御門もこわされて、
ペンキの匂うあたらしい、郵便局がたちました。
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