「花より団子」

桜の季節ですね。

さて、「花より団子」とは、「花を愛でることよりも、団子を食べることを優先する」という例えです。つまり、花を愛でるような見た目の美しさや風流さよりも、団子を食べるような実利を選ぶことを意味しています。外観よりも現実的な利益が大事だと伝えたいときや、上品さや趣きが理解できないことを例えるときなどに使われる表現です。

では「花より団子」は、いつ出来た言葉でしょう? 万葉や平安の歌人は、花や恋のほうが大事だったようですね。つまり「花見」の習慣が庶民に浸透し、「団子」が誕生した室町時代以降の言葉です。

約500年前の俳諧連歌集『新撰犬筑波集(1532年)』には、こんな歌があるそうです。

「花よりも だんごとたれか 岩つつじ」

意味:「花より団子」と言わない人がいるかなあ。誰でもそう言うと思うよ。

※「岩つつじ」は「言わない」との懸詞です。それで「岩(いわ)」と「言はない」を懸けて詠んでいます。駄洒落のようです。ちなみに『新撰犬筑波集』の筑波は、茨城県の「筑波の道(筑波山)」と関係があります。

今日の切り絵は、「花も団子も両方いただき!」です。

おうちカフェ さんちゃん

こんにちは!「おうちカフェさんちゃん」です。皆様が気楽でのんびり過ごしていただけるお店です。季節の移ろいを丸窓から眺めながら一息つきに来てくださいね。

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