ビールとピーナッツ
気まぐれで、茹でピーナッツを、ビールのおつまみメニューに加えることがあります。
ビールとピーナッツが出てくる文学作品といえば、村上春樹さん(1949年~)のデビュー作『風の歌を聴け(1979年)』ですね。
登場人物である「僕」や「鼠(ねずみ)」というあだ名の友人は、1970年の夏、港街のバーで、ビールを飲みまくります。こんな洒落た文章が記されています。〈一夏中かけて、僕と鼠はまるで何かに取り憑かれたように25メートル・プール一杯分ばかりのビールを飲み干し、「ジェイズ・バー」の床いっぱいに5センチの厚さにピーナツの殻をまきちらした。〉〈「ビールの良いところはね。全部小便になって出ちまうことだね。ワン・アウト一塁ダブル・プレー、何も残りゃしない。」〉
この小説に見られる、表現や比喩は「どうせ人生なんてビールみたいなもので、何も残らないよ」とか「人生は空しいよね」といった、当時の若者の心の風景なのでしょう。
ピーナツの殻をまきちらした「ジェイズ・バー」って格好いいなあと思います。そして昔、シンガポールに行ったとき、まさに「ピーナツの殻をまきちらしたバー」があり、感動しました。有名なラッフルズホテルのロングバーです。カクテルのシンガポールスリングの発祥のバーです。英国の作家サマセット モームが愛したことでも知られています。一生のうちに、もう一度行きたいなあ。
今日の写真は、「おうちカフェさんちゃん」の宴会の後のビールの空き瓶です。
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