映画『型破りな教室』を観た

(あらすじ)

舞台はメキシコ。麻薬と殺人が日常と化したマタモロスという街で、2011年に起きた実話に基づいた教育の話だ。アメリカ国境近くの小学校。子供たちは常に犯罪と隣り合わせの環境で育ち、教育設備は不足していた。教員は威圧的な者ばかりで、意欲がない。学力は国内最底辺だ。そんなとき、新任教師のフアレスが赴任した。彼はそのユニークで型破りな授業で子供たちに接する。やがて子どもたちは、探求する喜びを知り、クラス全体の成績は飛躍的に上昇した。未来を望むことさえしなかった子どもたちが、可能性や夢に出会い、変容した。そのうち10人は全国上位0.1%のトップクラスに食い込んだ。

(感想など)

教育は、美談とともに『奇跡の…』という言葉で語られることがあります。「う~ん、どうなのかなあ」と思うことが多いです。例えば、成績の良い子が集まる進学校では、良い進学実績が出るのは当然だし、優れた競技実績や才能のある子を集めれば、インターハイや甲子園で活躍するのは不思議ではありません。それを否定するわけでは、決してありませんし、その努力には、敬意を表します。しかし『奇跡』とは少し違うと思います。

教育に奇跡があるとしたら、それは「教える側」と「教えられる側」の偶然の出会いにあると思います。映画の中で、フアレス先生は一人の生徒と出会います。彼女の家はゴミ拾いを生業としています。とても貧しい。しかし彼女には数学の天才的な才能がありました。他の教師は見過ごしていましたが、フアレス先生は気づくのです。そして学ぶ喜びを伝えます。

これは実話です。わずかの間に、彼女は才能を開花させます。『WIRED』という雑誌の表紙を飾り、「次のスティーブ・ジョブズは、この11歳のメキシコ人少女だ」と称賛されました。

知識の伝達というのは教育の必須事項です。しかしフアレス先生は、それにそんなに重きを置きません。学ぶ喜びや方法さえ身に付けば、子どもは自然に才能を伸ばしていくと頑なに信じていました。「そんなのは理想論だ」と周囲の者たちは反対します。彼は、現状に打ち負かされるか、それとも100%全力で挑戦するかの選択を迫られます。その姿を生徒たちは目の当たりにします。そして勇気と生きていくうえの大切なことを学ぶのです。

「間違っていることは間違っている、と言える人間になりなさい」とか「失敗するかもしれないが、挑戦しなさい」。『言うは易く行うは難し』ですね。そしてフアレス先生は、それらを自ら実践出来る人でした。教育の奇跡は、そんなところから生ずるのでしょう。

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