冬木立
冬になると木々の葉っぱは落ちて、幹や枝があらわになります。それらが立ち並ぶ様子を「冬木立(ふゆこだち)」といいます。「殺風景」という言葉が浮かび、さみしい気持ちになりがちです。
でも最近、印象が変わってきました。冬木立は静かでありながら、生きる力を感じます。
与謝蕪村が詠んだ、こんな俳句があります。
『斧入れて 香におどろくや 冬木立』
現代語訳:冬木立を斧で切り付けてみたところ、なかから木の新鮮な香りが漂ってきた。見た目こそ枯れて見えるけれど、その内側から満ちる生命力に驚いた。
冬木立の見えない部分の強さをあらわした俳句だと思います。じっと寒さに耐えながら、ゆっくりゆっくりと養分を蓄えていく。冬木立は、寒さでさみしさを感じる人の心に寄り添っているように思います。
今日の切り絵は、「冬木立」です。
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