洋画と邦画、アカデミー賞などについて
日本において、邦画(日本映画)が洋画(外国映画)を観客動員数で逆転したのは、2019年と最近のことです。その傾向は加速度を増し、2023年の邦画の動員数は洋画の約2倍となり、なんと2024年においては、約4倍となりました。
先日、2024年の米国アカデミー賞作品賞を受賞した『アノーラ』について書きました。とても良い作品ですが、日本において、大ヒットしているようには思えません。この作品に限らず、過去4年の受賞作品、『オッペンハイマー』、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』、『コーダあいのうた』、『ノマドランド』も同様でした。『ノマドランド』は近年稀に見る傑作だと私は思いますが、日本での興行収入は僅か4.3億円でした(今日の切り絵は、その主演女優フランシス・マクドーマンドです)。ちなみに昨年に公開された『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』は158億円です。
昔の米国アカデミー賞作品賞は、大ヒットもして傑作揃いでした。私の印象に残る作品をあげてみます。『風と共に去りぬ(1939年)』、『ベンハー(1959年)』、『ウエストサイド物語(1961年)』、『アラビアのロレンス(1962年)』、『マイフェアレディ―(1964年)』、『サウンドオブミュージック(1965年)』、『ゴッドファーザー(1972年)』、『スティング(1973年)』、『ロッキー(1976年)』、『タイタニック(1997年)』…。
私が映画を真面目(?)に観始めた1970年代終盤から1980年代初旬においては、洋画は全盛で、邦画の衰退期でした。「日本の映画は暗くて、小難しくて」というのが敬遠されていた理由でした。学生運動とか全共闘の時代は終わっていましたが、その世代の人たち中心に、映画が作られていたからだと思います。邦画がそれ以前に、明るくて元気だったのは、石原裕次郎とか加山雄三の時代に遡ると思います。
「観る映画を選ぶのは難しいなあ」といつも思います。日本では長い間、「どれだけ多くの人が、その映画を観たか」よりも「個人が、どれだけ深くその映画を考察できるか」が、名画かどうかを判断する基準だったように思います。評論家のような観方です。それが今では、口コミレビューのようなものも重宝されるようになってきました。
私は若い頃(中年になってもかな)、観た共通の映画について友人と語り合うのが好きでした。今では、そんな機会はすっかり減りました。だから鑑賞後に、このブログ(インスタ)にその作品の感想を、友人に語るように、書けるような映画を選ぶようにしています。
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