映画『BAUS(映画から船出した映画館)』を観た
(あらすじ)
2014年に閉館した映画館・吉祥寺バウスシアターをめぐる歴史と家族の物語を描いたドラマ。1925年に吉祥寺に初めて誕生した映画館が、形を変えながら、多くの人々に愛される文化の交差点になっていく90年にわたる長い道のりを描いている。
1927年。活動写真に魅了されて青森から上京した兄弟ハジメとサネオは、吉祥寺初の映画館・井の頭会館で働きはじめる。兄ハジメは活弁士、弟サネオは社長として劇場のさらなる発展を目指すが、戦争の足音がすぐそこまで迫っていた。
(解説)
この映画について監督の甫木元空さんは以下のように述べています。「映画館が生まれ、大きくなり、そしてなくなるまでの物語。そこに特別な秘密があるわけではなく、世界中どんな街にも存在する映画館に生きた無名の家族の物語です。映画という窓を街に作り、娯楽という風を吹き込む事に奮闘した無名の人々の密やかな企み。決して戦争をしてもよいと企む人々ではない。かすかな自由と幸福を見つけようと懸命に生きたこの家族の思いが、空想と共にささやかな一本の映画となって、世界の人々に映画館の存在を改めて説いてくれる。そんな願いを込めて本作を作れたらと思っています」。
90年にわたる物語なので、無数の出会いと別れが描かれています。エモーショナル(感情的)にならずに、淡々と死別について描いているのが印象的でした。「確かにそうだよな」と思いました。人の死は、その人の終わりであって、残された者にとっては、その状況の新たな日常の始まりです。それが、この映画にリアリティーと深みを与えているように思いました。そして、映画のように記憶(記録)はいつまでも残ります。
(個人的な感想)
「おうちカフェさんちゃん」が目指すべき姿が、この映画に表現されているように思いました。私に大それた野望はありません。この作品で描かれる、命のバトンを引き継いでいく家族の姿を、眩しく観ていました。妻と私では歳の差がありますので、いつか「おうちカフェさんちゃん」は彼女が経営するでしょう。その後は、現在30代前半の長男が「俺は将来、この店をやる」と言ってくれています。
私がやるべきは3つかなと思っています。まず、キレイなお店を維持すること。次に、細々と健全な経営を続けること。そして、この小さな店で楽しめることをもっと探していくことです。楽しめることとは、今は切り絵ですが、仲間と『小さな文化祭』みたいなことを、今後、計画してみたいです。
おっと忘れてはいけない、お店のマスコット犬のさんちゃんときゅうちゃん。彼らも、いつかは天国に(遊びに)逝ってしまうけど、足跡は残してあげたいですね。店名が「さんちゃん」ですし、アメリカン珈琲は「きゅうちゃんブレンド」としてお出ししています。
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