映画『風のマジム』を観た

(あらすじ) 沖縄県那覇市。主人公のマジムは通信会社の契約社員だ。仕事といえば、コピーとりなど、誰にでもできるものばかり。彼女にはこれといった夢や目標もなく、ただ漠然と毎日を過ごしていた。

そんなある日、彼女の人生を大きく変える2つの出来事があった。1つは、偶然見つけた社内ベンチャーコンクール募集のチラシ。応募資格に「参加対象者 全社員(契約社員も含む)」とある。もう1つは、バーでラム酒の美味しさを知ったこと。ラムの原料はサトウキビだ。沖縄はサトウキビが豊富なのに、ラムは作られていない。そこで閃いたのが、「純沖縄産のラム酒」を作る企画だった。

彼女はその企画で、社内ベンチャーコンクールに応募。第一次審査を契約社員として唯一通過した。上司からは「アイディアが面白かったから通過した。期待している」と励まされた。

二次審査に向けて準備を進める中、サトウキビの栽培が盛んな南大東島に蒸留所を作ることを思いつく。彼女は南大東島に赴く。偶然出会った商工会会長にも助けられ、ついに最終選考に進んだ。

しかし、製造場所も醸造家も決まっていない。最初は、南大東島の村民たちも賛成はなかなかしてくれなかった。ツメの甘さを指摘される一方、マジムの周囲の者たちは、彼女の本気を知るうちに、応援してくれるようになった。やがて、彼女の思いつきから始まった企画は、契約社員と社員、沖縄出身者と本土の人、若い世代と高齢者、個人経営と企業など、様々な立場や価値観の違いを浮き彫りにしつつ、それらを巻き込み、大きな渦となり、思いがけない方向に進んでいくのであった…。

(感想など) 先日(9/8)、この映画の原作である原田マハさんの小説『風のマジム』や、実在する主人公の金城祐子さんについて書きました。今日はその続きです。

7~8年前に小説『風のマジム』を読んだとき、私は「勤め人を辞めるかなあ」と考えていた頃でした。仕事に行き詰っていたわけではなく、思うことがあったからです。この小説は「背中を押してくれた」と思っています。今回、映画版を観て、あの頃のことを、しきりに思い出しました。

起業を目指す女性の話ですが、私も当時「自分で何かを始めたい」と思っていました。映画を観ていて「そうだよ!」と心の中で手を叩いたのは、マジムも酒作りが長年の夢というわけではなかったというところです。“思いつき”から始めています。私も“思いつき”で『おうちカフェさんちゃん』を始めました。「近所に飲食店がないけど、あったら楽しいかな」と思ったのです。“思いつき”でも、地道にやっていけば“情熱”は生まれます。“過信”も味方です。

「経験や知識がなく、長年の夢でもないことを始めるときの利点もある」と私は思います。不要なプライドがないので、謙虚でいられます。野心もないので、心穏やかに努力ができます。自分が正しいと思ったことだけに専心できます。

映画『風のマジム』は、弱い者が強い者を打ち負かす類の物語ではありません。真っ当な動機付けを得た者は、周囲と協調して、なんとかうまくやっていけることを気付かせてくれる映画です。

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