リンゴについて
リンゴの季節になってきましたね。今日の写真は、私の切り絵とスーパーで買ったリンゴです。今回はこの果物について書きます。好きな俳句があります。
『食(は)みかけの 林檎に歯当て 人を見る』(高浜虚子1874年~1954年)
意味:かじりかけた林檎に歯を当てたまま、通りすがった人に目を向けた。
食べ物を口に運びかけたとき、他の物事に気を取られて動作が止まることってありますよね。そんな状況を切り取ったユニークな句だと思います。作者は林檎を丸かじりしていたのでしょうね。
もうひとつリンゴについて思い浮かぶのは、近代絵画の父、ポール・セザンヌ(1839年~1906年)の作品でしょう。彼は実にたくさんのリンゴを描きました。そして、美術館や図録で、それらを観る度に感じることがあります。「セザンヌのリンゴをかじって食べたいと思わない」。美味しそうではないのです。実に堂々と存在を主張しています。「食べてね♥」という媚びを全く感じません。「この不愛想さが彼の芸術なんだろうなあ」と思います。食べたくないけど、いつまでも眺めていたいなあと思います。
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