チャンバラ映画(時代劇)について
今日も映画の話。チャンバラの時代劇について書きます。
チャンバラと剣道は、似て非なるものですが、剣道に励んできた者は、あのチャンバラの動きや形式美について、素人とは違った目で眺めていると思います。太刀筋や間合いや切りかかるタイミングを、つい観察してしまいます。
私は往年の時代劇が好きです。2つに分類できると思います。一つは黒澤明監督が制作した「七人の侍」のような、テーマや人間描写を「芸術・哲学」へと進化させたもの。もう一つは、主役の銀幕のスターが縦横無尽に活躍する「娯楽性」を追求したものです。両方とも素晴らしいですが、こと“チャンバラ”に限れば、後者の銀幕のスターの演技が優ると思います。黒澤の時代劇のチャンバラは、派手な“血しぶき”が目立ちすぎるような気がします。
嵐寛壽郎(あらし かんじゅうろう1902年~1980年 鞍馬天狗など)、萬屋錦之介(よろずや きんのすけ1932年~1997年 宮本武蔵など)、勝新太郎(かつ しんたろう1931年~1997年 座頭市など)…。今見ても「チャンバラ姿がカッコいい」と思います。そして忘れてはいけないのが、幾多の“切られ役”です。主役は、真ん中で舞うように切っていればよいのですが、それを引き立たせるのは“切られ役”です。プロの技(演技)です。相互の卓越した共同作業で、優れた作品は生まれます。
最近の映画は、高度なVFX(視覚効果)やAIの進歩で、どんな映像を観ても驚かなくなりました。「これからのアクション系の日本映画は、原点帰り。チャンバラ映画が良いのではないか」と思うことがあります。バーチャルではない、生身の人間の演技、一瞬の間合い、ほとばしる気合、技のぶつかり合い…。観ているとドキドキします。日本独特の文化です。今日の切り絵は、名優 三船敏郎です。
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