To be or not to be, that is the question. (生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ)
本棚にあったシェイクスピアの戯曲「ハムレット」を、久しぶりに読んでみました。
To be or not to be, that is the question.は、この戯曲に出てくる有名なセリフです。
To be(生)とnot to be(死)の対比。
To be(生)が前向きなイメージで、not to be(死)が後ろ向きなイメージと捉えがちですが、この戯曲をよく読むと、その解釈は違うようです。このセリフに続く部分を、私なりに読みやすい現代語に直して、加えてみます。
『生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ。どっちが立派な考え方なんだろう。恐ろしい矢がどんどん飛んでくるように、理不尽な扱いを次々とされても、耐え忍んで生きていくことなのか。それともそんなときは、武器を取り、たとえ死んでも、徹底的に戦うべきなのか』。
作者シェイクスピアの人生観があらわれている部分だと思います。興味深いです。
別の戯曲「ジュリアス・シーザー」には、こんなセリフもあります。
Cowards die many times before their deaths.(臆病な人は、本当に死ぬ前に、既に何回も死んでいる)。そして次のセリフが続きます。The valiant never taste of death but once.(勇気のある人は一回しか死なない)。
久しぶりに、シェイクスピアの戯曲を読むと新鮮ですね。
さて、人は若者から年老いた者まで、みんな色々と悩みながら生きています。私は今まで、何度、負け犬になったかな。何度、理不尽な扱いに耐えたかな。自分を愚か者だと思います。でも、いつも強気な人っているのかなあ。
間もなく還暦です。もう、どうしても譲れない事柄以外は、いくら負けてもいいやと思っています。そして、やっぱり譲れないことだけは、全てを失ったとしても譲れないよな、と思っています。
今回の切り絵は「ハムレット」です。今日の定休日、シンプルな作品を作ってみました。
0コメント