「優」という漢字
朝、犬の散歩をしていると、たくさんの登校途中の中学生とすれ違います。今朝、ふと「3年B組金八先生」の主題歌「贈る言葉」の一節を思い出しました。
「人は悲しみが 多いほど 人には優しく できるのだから…」。
武田鉄矢さんの美しい歌詞ですね。
この歌詞を深く理解するには、太宰治が1946年に、河盛好蔵さんに宛てた手紙の一節を知っておくといいと思います。武田さんも参考にしたのではないかなあ。抜粋、要約、現代語にして紹介します。
「私は優という字を考えます。この字をよく見ると、人偏(にんべん)に、憂うと書いています。人を憂(うれ)へる。ひとの寂しさ侘しさ、つらさに敏感な事、これが優しさであり、また人間として一番優(すぐ)れている事じゃないかしら」
今日の切り絵は「優」です。「切り絵にする必要はないのではないか。そもそも、絵ではなく、字だし」と作りながら思いました。いやあ~、習慣は恐ろしい。
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