90%
昔、教員をしていたとき、いろんな小論文の問題を読みました。日本にとどまらず、外国の問題も読みました。出典は忘れてしまいましたが、アメリカのとある大学が、こんな問題を出していました。
「ここにあなたの人生について書かれた一冊の伝記があります。総ページ数は300ページです。さて、その270ページ目には何が書かれていますか。その根拠をふまえ書きなさい」。
当時、不惑を迎え、人生の半分が過ぎたあたり(50%頃)を生きていたと思います。総ページ数300ページの人生の中で、270ページ目は人生の90%頃まできていることになりますから、50%頃の自分が90%までやってきた自分を想像します。高校生なら15%の自分が90%の自分を想像することになります。「厄介な出題だなあ」と思いました。
さて段々、私も人生の90%に近づいていきます。何歳まで生きるかによりますが、そのときは50%の自分が予想していた場所からは、ずいぶん遠く離れたところに立っていそうです。
人生を計画的に生きて、自分の将来を予想するのが、その出題のねらいだったとしたら、50%頃の私が考えたものは、あてが外れていて、ほとんど点数にならないでしょう。でも、だから人生は面白いと思います。
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