マチスの切り絵
今、東京都美術館で「マチス展」が催されています。私はマチスの切り絵が大好きです。
1941年頃、マチスは癌を患いました。そのため筆を握る体力も衰えていき、油絵を描くことが難しくなりました。そんな理由もあって、切り絵へ移行していったマチスですが、「はさみで色彩を記号化していく作業は、より内省の時間を豊かにし、心で感じた線と色を思うまま表現することができた」と言います。「切り紙絵では色彩の中でデッサンすることができる」とも言っています。純粋な色を用いて、単純な輪郭線を描くことができる切り絵は、マチスの描きたい表現に最も近いものでした。
今日の切り絵はマチスの《イカロス(版画シリーズ<ジャズ>より)》の模倣です。名画を真似て切り絵をするのは楽しい作業です。原画は即興性が感じられ、刺激的でなんとも素敵です。
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