情け相撲

大相撲の九州場所もたけなわです。私は相撲をテレビで観るのが好きです。日本を感じるからです。そしてこの競技には、「情け相撲」という言い方が存在します。前回取り上げた「八百長」とは少し違います。今日はこのことについて少し考えます。

横綱の月給は約300万円だそうです。一方、大リーガーの大谷翔平選手の今年の年棒は約45億円でした。双方、副収入もあるでしょうが、競技から得る収入には、約125倍の差があります。なぜでしょう。メジャーリーグは能力次第でいくらでも稼げるアメリカンドリームです。年功序列や終身雇用といった、日本的価値とは無縁です。

相撲は違います。古き良き日本的な世界です。実績を残した力士も、そうなれなかった力士も、親方、行司、呼出、床山、若者頭、世話人…と色んな人が携わっていて、その中で、終身雇用のような形態を堅持しています。突出した存在を許さないかわりに、相互に助け合うシステムが確立されています。

お互いに話し合い、勝敗を決める八百長はダメです。ズルをして利益を得るのは許し難い行為です。しかし、こういうケース(情け相撲)はどうでしょう。千秋楽で、自分はもう勝ち越しているが、優勝圏内からは離れている。相手は7勝7敗で、この一番で勝ち越しがかかっていて必死だ。そんなとき、なんとなく力が入らないときがあると思います。それを「無気力相撲」とか「八百長」というのは少し違うと、私は思います。日本的な「情」の世界だと思います。

おうちカフェ さんちゃん

こんにちは!「おうちカフェさんちゃん」です。皆様が気楽でのんびり過ごしていただけるお店です。季節の移ろいを丸窓から眺めながら一息つきに来てくださいね。

0コメント

  • 1000 / 1000