パーティー券
大昔、私が高校の教員になったばかりの頃の話しです。「年末は、パーティー券の売買をする生徒が出るから、未然防止に努めてください」と職員会議で指示されました。所謂、「ぼったくり」です。「暴走族の資金源になる」とも言われていました。校内暴力という言葉が、頻繁に聞こえていた時代です。『ビー・バップ・ハイスクール』というヤンキー高校生が主人公の漫画が流行っていました。私は実際、出回っていたパーティー券を、生徒から没収したことがあります。パーティー券は、稚拙で手書きでした。「招待券」が「昭待券」になっていました。アララ、誤字。年号はまだ昭和でした。
それから40年近く経ち、今は令和の時代です。
11月25日(土)の朝日新聞に、政治資金に関するパーティー券の記事が載っていました。
実態については以下の通りです。会費は2万円。参加者は3千人以上。「見返り」は千円のクオカード1枚。コロナ禍で料理もなかったそうです。その派閥に属す若手議員も「こんなに利益率の高い催しはない」と認めています。純利益が95%に迫ります。法に則っているとはいえ、昭和のヤンキーもビックリの「ぼったくり」です。でも、企業の幹部は「パーティー券は、陳情をするための議員の部屋への通行手形」と話します。「地獄の沙汰も金次第」。嫌な馴れ合いです。
私は今も昔も、パーティー券と聞くと、どうも胡散臭さを感じてしまいます。
でも巷には、コスパの良い、健全で、楽しいパーティーがたくさんありますよね。
今日の切り絵は「ヘイ、ベイビー!」です。
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