映画『パーフェクトデイズ』を観て② トイレ掃除について

昨日に引き続き、映画『パーフェクトデイズ』について書きます。

ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース監督は、渋谷区にある新しいタイプの公共のトイレを「小さな聖域」と呼びました。この映画は、いくつもあるそれらのトイレを清掃する男の物語です。「汚れていることが多い、公共のトイレをキレイな状態で維持したい」と清掃の巡回を続ける男の物語です。

「次の人のことを考えて、汚さないでおこう」と考えるには、前提としてキレイな状態にあることが必須です。臭くて汚いというイメージを払拭するために、誠実に働く主人公の行為は崇高でした。

この映画が優れていて、主演の役所広司さんが、カンヌ国際映画祭にて、最優秀男優賞を受賞したのは、そんな主人公の姿を、温かな視点で表現されていたからだと思います。

「やっぱりトイレ掃除っていいよなあ」と映画を観終わって思いました。

「おうちカフェさんちゃん」には、小さな店内に、少し大きめなトイレがあります。私は毎日、這いつくばって全てを磨いています。清潔さには自信があります。近くには小学校がありますが、そこの児童たちがよく「トイレ貸してくださ~い」とやってきます。低学年で、もちろんお客さんではありません。登下校や遊びの行き帰りの途中に、もよおしたのでしょう。私は「うん、いいよ」と答えます。「ここのトイレ、キレイだから好きなんだよね」と言ってくれます。

映画『パーフェクトデイズ』の主人公・平山と比べるべくもありません。しかし、「些細な功徳を積むというのはこういうことかな」と思いながら、今日も、お店のトイレ掃除にいそしみます。

おうちカフェ さんちゃん

こんにちは!「おうちカフェさんちゃん」です。皆様が気楽でのんびり過ごしていただけるお店です。季節の移ろいを丸窓から眺めながら一息つきに来てくださいね。

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