黄鶯睍睆(うぐいすなく)
先日、お話しした日本の旧暦、四季を細分化七十二候(しちじゅうにこう)のなかで、今の時期(2/9~13)は「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」といいます。
まだ寒い山里で、声美しく鶯(うぐいす)が鳴き始める時節ということです。鶯は古来より春の兆しとして愛されてきました。「梅に鶯」。その言葉を思い浮かべると、なんだかあたたかい気持ちになりますね。
鶯は別名「春告鳥(はるつげどり)」ともいいます。
さだまさしさんに「春告鳥」という唄があります。美しい唄です。歌詞の一部を抜粋して紹介します。
化野(あだし)の古宮(ふるみや)の嵯峨竹(さがたけ)の ふりしきる葉洩れ陽(ほもれび)にきらめいて
その人のこぼした言葉にならない言葉が 音も無く谺(こだま)する
足元に蟠(わだかま)る薄氷(うすらい)に 靄(もや)めいた白い風立ちこめて
春告鳥の問いかける別離(わかれ)に たじろぐわたしの心
春の夢 朧気(おぼろげ)に咲き 春の夢 密(ひそ)やかに逝(い)く
古都(こと)の庭先(にわさき) 野辺(のべ)の送(おく)り ふりむけばただ閑(しず)かさ
今日の切り絵は、「梅に鶯」です。
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