スズメの子
今の時期(3/20~24)は、旧暦の七十二候(しちじゅうにこう)のなかで、「雀始めて巣う(すずめはじめてすくう)」といいます。春の気配が盛んとなり、スズメが巣を作り始める時期ということです。
今日の切り絵は、「スズメの子のさんちゃんときゅうちゃん」です。
さて、スズメの子といえば、この句ですね。『雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る(読み方:すずめのこ そこのけそこのけ おうまがとおる)』
日本を代表する俳人「小林一茶(1763年~1828年)」が詠んだ俳句です。
現代語にすると「雀の子よ。早くその場所をどかないと馬に踏みつぶされてしまうよ」という意味です。
そして、上記の文字通り読む解釈と、別の二つの解釈があります。
一つは、「馬」の部分を「竹馬で遊ぶ子供」と捉え、「雀の子よ。早くその場所をどかないと竹馬で遊ぶ子どもたちにつぶされてしまうよ」というものです。ポカポカと春めいた日に、人間の子どもたちとすずめの子たちが、楽しそうに遊んでいる様子が浮かんできます。
もう一つは、小林一茶自身を雀の子に例えるものです。「権力のある武士や殿様に対して、一茶は己の非力さを詠んだ」とする説です。威張っている人は「そこのけ、そこのけ」とか言いそうですね。
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