世論とか情勢について

世論について考えるとき、思い出す史実があります。

1891年のこと。ロシアのニコライ皇太子(後の皇帝)が来日中、滋賀県大津市に琵琶湖遊覧をするために出かけた。そのときなんと、皇太子を警護していた警察官に切りつけられ、大けがをする事件が起きた。理由は不明である。警察官は大悪党だ。いわゆる大津事件である。

「国際問題になったら大変だ!」と日本国中、上を下への大騒ぎになった。明治天皇や伊藤博文も、ニコライ皇太子のもとを訪れ、見舞いをした。

ところで、事件のとき、ニコライ皇太子を乗せていた人力車の二人の車夫がいた。彼らが警察官を取り押さえたため、皇太子の命は助かった。二人は一夜にして英雄になった。勲章を貰い、ロシアから年金も支給されるようになった。

ところが…である。13年後の1904年に日露戦争が起きて、その警察官と二人の車夫の評価が一転した。

ロシアのニコライ皇太子を救った二人の車夫は、世間から売国奴として蔑まれるようになった。

皇太子を襲った警察官は、愛国の志士と持ち上げられるようになった。

今の世の中、テレビで得意満面に、人の善悪を評価しているコメンテーターを見ると「時代におもねっているだけで、昔から変わっていないなあ」と思うことがあります。

今日の切り絵は、「考えようとする人」です。

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