秋暁(しゅうぎょう)について
秋暁という言葉をご存じですか? 秋暁とは秋の夜明けのことです。最近、日が昇るのが、大分遅くなりました。秋の夜明けには、夏に比べて静かで、涼しく、もの寂しい雰囲気があります。
加藤楸邨(かとう しゅうそん1905年~1993年)の代表的な作品に、以下の句があります。
『秋暁や 胸に明けゆく ものの影』
意味するものは深いと思います。「胸に明けゆく」というのは、心の内側に朝が差してくる、つまり自分の内面にも何かしらの「光」や「変化」が訪れてきていることを示しています。でも、この句は「ものの影」という言葉で終わっています。「光」と「影」の対比が見事です。「光」によって、自分の「影」があぶり出されているように作者は感じたのでしょう。
『秋の夜明けとともに、自分の心の中にも明るさが差し込む。しかし、その光の中には、過去の記憶や、人生の重み(影)も浮かび上がってくる』ということでしょう。
今日の写真は、朝の散歩の最中に見かけた「秋暁」です。
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