川を渡るとき
最近、久しぶりに利根川に架かる大きな橋を渡りました。今日はそんな話しです。
勤め人をしていたとき、県境を流れる利根川を渡り勤務地に向かっていました。仕事が終わると、利根川を渡り家に帰りました。出勤するときは、利根川を渡りながら、“学校の先生として、今日も頑張るぞ”と自分に言い聞かせました。そして帰るときは、利根川を渡りながら、素の自分に戻りました。
人は、大きな川を渡るとき、気分を転換させることがあると思います。茨城県龍ヶ崎市出身の金田志津枝(1933年~)の句にこういうのがあります。『帰省子(きせいし)と なる利根川を 渡るとき』。
帰省子とは、「帰省する人」という意味です。盆や正月などに実家へ帰る子どもや若者でしょう。利根川は関東地方の代表的な大河です。移動や越境の象徴として詠われることが多いです。車窓に広がる水面、大河の静けさ、実家へ向かうとき特有の少しの緊張や安堵。「子」に戻る恥ずかしさや、懐かしい感覚といった感情が凝縮された素敵な句だと思います。
今日の写真は、利根川の千葉県と茨城県の県境にある“小堀の渡し”です。
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